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学びの探求と成長

フェイクニュースを見破る!批判的思考の第一歩

「【衝撃】〇〇が禁止に!4月からあなたの生活が激変!」SNSで、こんなショッキングな見出しを見かけて、思わずクリックしたり、友達にシェアしたりした経験はありませんか?しかし、よくよく調べてみたら、全くのデマや、一部の事実を大げさに誇張した「フェイクニュース」だった…。

情報が瞬時に、そして大量に拡散される現代において、真実と嘘を見分ける「批判的思考(クリティカル・シンキング)」は、自分自身を守り、社会を正しく見るために不可欠なスキルです。

この記事では、溢れる情報に惑わされず、フェイクニュースを見破るための具体的な3つのステップを紹介します。

情報の出所を疑う習慣をつけよう

批判的思考の最も基本的で重要な第一歩は、「これは本当に信頼できる情報か?」と、その情報の「出所(ソース)」を疑う習慣を持つことです。私たちは、プロが書いたニュース記事も、匿名の個人が書いたブログ記事も、同じスマートフォンの画面で見てしまうため、その情報の信頼性の違いを忘れがちです。

チェックポイント

  • 誰が書いたか?:記事の執筆者名や、運営している団体名が明記されていますか? 匿名の情報や、個人の感想レベルの話ではないか確認しましょう。
  • 専門性はあるか?:医療情報であれば医師や公的機関、経済ニュースであれば経済専門誌など、その分野の専門家や信頼できる組織が発信している情報かを確認します。
  • 一次情報か?:「〇〇大学の研究によると」と書かれている場合、その元の研究論文や発表へのリンクはありますか? 他人の情報の「また聞き」ではなく、できる限り元の情報(一次情報)にあたることが重要です。

ウェブサイトの「運営者情報」や「このサイトについて」といったページを確認する癖をつけるだけでも、情報の信頼性を大きく見極めることができます。

感情に流されない客観的な視点

フェイクニュースや扇動的な記事の多くは、私たちの「感情」を巧みに利用してきます。「怒り」「不安」「恐怖」「喜び」といった強い感情を抱かせることで、冷静に考える力を奪い、内容を鵜呑みにさせたり、すぐに拡散させたりしようとするのです。

「許せない!」「これは大変だ!」と感じるような情報に接した時こそ、一度立ち止まって深呼吸することが大切です。

感情の罠にはまらないために

  • 過度に感情的な言葉に注意:「衝撃」「悲報」「驚愕」といった大げさな言葉や、「絶対に許せない」「信じられない」といった感情的な表現が多用されている記事は、客観性に欠ける可能性があります。
  • 事実と意見を切り分ける:記事の中で、客観的な「事実」はどこまでで、どこからが筆者の「意見」や「感想」なのかを意識して読み分けましょう。
  • すぐにシェアしない:感情的に「これは知らせなきゃ!」と思っても、一度シェアする指を止め、次のステップである「多角的な情報源」の確認を行いましょう。

多角的な情報源で真実を見極める

一つの情報源だけを信じるのは非常に危険です。ある特定の意図を持った情報(プロパガンダや広告など)である可能性も否定できません。ある情報が事実かどうかを判断するためには、複数の、できれば利害関係のない独立した情報源で確認する「裏付け(ファクトチェック)」の作業が不可欠です。

ファクトチェックの方法

  • ニュースの「はしご」:ある事件について知りたい時、A社のニュースサイトだけでなく、B社、C社のサイトも見て、各社がどのように報じているかを比較します。
  • キーワードで再検索:話題になっている情報のキーワード(人名、事件名など)を検索エンジンに入力し、他のメディアや公的機関がその件について言及しているかを探します。
  • ファクトチェック専門機関の活用:日本でも、非営利団体などがフェイクニュースの検証を行っています。そうしたサイトで、話題の情報が既に検証されていないか確認するのも有効です。

この「裏付け」のプロセスは、少し手間がかかるように思えるかもしれません。しかし、この一手間が、あなたを誤った情報から守るための最も確実な方法なのです。

あなたの「ファクトチェック」が社会のワクチンになる

この批判的思考のプロセスは、あなた一人のためだけではありません。

GFMで「検証ノート」を作る

自分が「怪しい」と思った情報について、GFMを使って検証プロセスを記録する「ファクトチェック・ノート」を作ってみましょう。見出しに情報の概要を書き、箇条書きでチェックポイント(誰が言っているか? 他の報道は?)を埋めていく。この記録が、あなたの批判的思考スキルをさらに磨き上げます。

ナレッジグラフと外部露出

そして、あなたがデマを特定したなら、その検証過程を簡潔にまとめてSNSなどで発信(外部露出)することもできます。「この情報は〇〇という理由で信憑性が低いです」というあなたの投稿は、そのデマの拡散を防ぐ「ワクチン」のような役割を果たします。あなたの小さなファクトチェックが、インターネットのナレッジグラフに「この情報は疑わしい」という重要な情報を付け加え、友人や家族が騙されるのを防ぐかもしれません。

まとめ

情報という大海原を航海するために、批判的思考はあなたの羅針盤となります。

  1. 情報の「出所」を常に疑い、信頼できるソースか確認する。
  2. 強い「感情」を抱いたら一度立ち止まり、客観的な視点を思い出す。
  3. 複数の「情報源」で裏付けを取り、多角的に事実を判断する。

情報の受け手でいるだけでなく、主体的な検証者になること。その意識が、あなたを賢いデジタル市民へと成長させてくれるはずです。

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