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教育ニュースまとめ

2025年7月7日〜7月13日の週間教育ニュースまとめ

国内教育ニュース

今週の国内教育ニュースでは、教育現場における喫緊の課題と、未来に向けた教育のあり方について深く考えさせられる出来事が続きました。教師による不祥事の再発防止から、デジタル教科書の長期利用に関する議論、そして子どもたちの心の健康と不登校問題まで、多岐にわたるテーマが報じられています。これらのニュースは、私たち大人たちがどのように教育環境を改善し、子どもたちが安心して学び、成長できる社会を築いていくべきかを問いかけています。

盗撮事件で全国の教育長に規律徹底求める

教師による女子児童盗撮事件を受け、文部科学省が全国の教育長を集め緊急会議を開催しました。望月初等中等教育局長は「教育界を揺るがす由々しき事態」と述べ、教師の服務規律確保の徹底を求めました。再発防止のため、教員性暴力等防止法の趣旨確認、研修の繰り返し実施、教室などの定期点検、公的端末での撮影・複数人での確認・管理、相談窓口の周知など5点を挙げ、取り組みの徹底を指示しました。

更新日:2025年7月8日
引用元:文部科学省

「長期間使いたい」「配信コスト増える」 デジタル教科書で議論

中教審デジタル学習基盤特別委員会のデジタル教科書推進ワーキンググループで、デジタル教科書の使用可能期間について議論されました。学校現場からは、過去の学習を振り返るニーズやポートフォリオとしての活用を考慮し、より長期間利用できるようにすべきとの意見が出ました。一方、発行者側からは配信コストの増加が指摘され、慎重な議論が求められています。

更新日:2025年7月9日
引用元:文部科学省

トランプ政権と日本 池上彰さんが中学生に「いい質問だね」

ジャーナリストの池上彰さんと増田ユリヤさんが筑波大学附属中学校を訪れ、トランプ政権と日本について中学生と徹底討論しました。生徒たちは事前に本を読んだり新聞記事を調べたりして質問を練り上げ、活発な議論が展開されました。池上さんは、複雑な国際情勢について、教師が一方的に教えるのではなく、生徒の素朴な疑問を起点に議論を深めることの重要性を強調しました。

更新日:2025年7月10日
引用元:毎日新聞

夏休み明け増える自殺…学校・保護者・地域らが連携し予防対策を

文部科学省は、児童生徒の自殺が長期休業明けに増加する傾向があることを踏まえ、2025年6月30日に自殺予防に係る取り組みについて通知を発出しました。学校、保護者、地域が連携し、児童生徒の心のケアや相談体制の強化を図ることで、自殺を未然に防ぐための対策を徹底するよう求めています。

更新日:2025年7月11日
引用元:文部科学省

不登校の小中学生、過去最多の34.6万人 文科省調べ

文部科学省が発表した調査結果によると、病気や経済的理由を除く心理・社会的な要因による不登校の小中学生が過去最多の34万6482人に達しました。これは前年度から15.9%の増加で、11年連続の増加となります。文科省は「COCOLOプラン」を打ち出し、居場所づくりや相談環境の整備を進めていますが、さらなる対策強化が必要とされています。

更新日:2025年7月12日
引用元:文部科学省

今週の国内教育ニュースまとめと考察

今週の国内教育ニュースは、日本の教育が直面する多面的な課題を浮き彫りにしました。教員の不祥事問題は、教育者の倫理観と専門性の向上、そしてそれを支える組織的な仕組みの再構築が急務であることを示唆しています。デジタル教科書の議論は、技術導入と教育効果のバランス、そして持続可能な運用モデルの構築が求められていることを示しています。また、不登校問題や長期休業明けの自殺対策は、子どもたちの心の健康と安全を最優先に考える教育の重要性を改めて認識させます。これらの課題に対し、国、学校、家庭、地域が連携し、子ども一人ひとりに寄り添う支援体制を強化することが、これからの教育に不可欠であると考えられます。

海外教育ニュース

今週の海外教育ニュースでは、英国を中心に、教育現場が抱える問題とその解決に向けた取り組みが報じられました。停学・退学処分件数の増加は、行動支援とインクルーシブ教育の課題を示唆しており、心の健康教育への注力は、生徒のウェルビーイングを重視する傾向を表しています。一方で、AIの進化による就職市場の変化は、高等教育のあり方、特に卒業生が直面する現実的な問題に焦点を当てています。これらのニュースから、教育が社会の変化にどう適応し、未来を担う若者を育んでいくかについて考察を深めることができます。

イングランドの学校における停学および退学処分が約100万件に増加

イングランドの学校における停学および退学処分が2006年以来最高水準に達し、2023/24年度には954,952件の停学処分と10,885件の退学処分があったことが教育省のデータで明らかになりました。これは前年比でそれぞれ21%と16%の増加です。特に、特別な教育的ニーズを持つ生徒や無料給食を受けている生徒の間で停学処分が多い傾向が示されています。

更新日:2025年7月8日
引用元:Department for Education (UK)

ウルヴァーハンプトンの学校が心の健康スキルで表彰される

ウルヴァーハンプトンの7つの学校が、心の健康と幸福を促進する取り組みで表彰されました。これらの学校は、トラウマへの意識、個々のニーズの理解、一貫したアプローチの使用、心の健康を学校の優先事項とすることなどを教えるパイロットスキームに参加していました。この取り組みは、生徒のエンゲージメント向上や教職員と生徒の関係強化など、文化、教育実践、生徒支援システムに大きな変化をもたらしました。

更新日:2025年7月9日
引用元:City of Wolverhampton Council

「9万ポンドの学生ローン、一体何のために?」AIの影響下で就職活動に苦戦する卒業生たちの声

英国の卒業生が、AIの台頭により就職活動で直面している困難について語っています。AIがエントリーレベルの仕事を奪うだけでなく、何千人もの応募者がほぼ同じ履歴書で同じ仕事に応募するのを助けているため、就職市場が非常に厳しくなっています。多くの卒業生が、学歴に見合わない低賃金の仕事に就いたり、就職自体が困難になったりしている現状が浮き彫りになっています。

更新日:2025年7月10日
引用元:BBC News

イングランドの保育園で「上乗せ料金」調査後、父親に1,173ポンドが返金

イングランドの保育園で「上乗せ料金」の調査が行われた結果、ある父親が1,173ポンドの返金を受けました。これは、政府の無料保育制度の対象となるはずの費用に、保育園が不当な追加料金を課していたことによるもの。この事例は、無料保育制度の透明性と公平性を確保するための規制強化の必要性を示唆しています。

更新日:2025年7月11日
引用元:BBC News

今週の海外教育ニュースまとめと考察

今週の海外教育ニュースは、英国の教育システムが抱える課題と、それに対する多様なアプローチを示しました。停学・退学処分件数の増加は、単なる規律の問題に留まらず、生徒一人ひとりの背景にある特別なニーズや社会経済的状況への深い理解と支援の必要性を浮き彫りにしています。ウルヴァーハンプトンの心の健康教育への取り組みは、生徒の感情的なウェルビーイングが学業成績だけでなく、学校生活全体に好影響を与えることを示唆しており、予防的なアプローチの重要性を強調しています。また、AIの進化による就職市場の変容は、高等教育機関が将来の労働市場を見据え、学生にどのようなスキルと知識を身につけさせるべきかという、より根本的な問いを投げかけています。これらの海外の事例は、日本の教育が直面する課題解決へのヒントとなりうるでしょう。
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