トニー・ブザンが開発した脳の自然な思考法
マインドマップは、イギリスの教育コンサルタントであるトニー・ブザン氏によって開発、提唱されました。彼は、従来の箇条書きのノート術が、脳の持つ自由な発想力をむしろ妨げていると考えました。
脳は、中心となるテーマから、関連するキーワードやイメージを枝葉のようにつなげていくことで、記憶や発想を行います。
マインドマップは、この脳の働きをそのまま紙に描き出す「思考の地図」なのです。中心にテーマを書き、そこから放射状に線を伸ばしていく。このシンプルなルールが、脳をリラックスさせ、潜在能力を引き出してくれます。
左脳と右脳を同時に使う学習効果
マインドマップが優れているのは、論理を司る「左脳」と、イメージや色彩を司る「右脳」を同時に活性化させる点にあります。
キーワードや枝のつながりといった「構造」を考えるのは左脳の働きです。一方で、カラフルなペンを使ったり、簡単なイラストを描き加えたりするのは右脳の働きです。
このように、脳全体をバランス良く使うことで、記憶力、理解力、発想力が飛躍的に高まることがわかっています。勉強や読書のまとめノートとして使うと、ただ文字を書き写すよりもはるかに記憶に残りやすくなります。
手書きvsデジタル:効果的なマインドマップ作成法
マインドマップは、手書きでもPCやスマホアプリでも作れますが、それぞれにメリットがあります。
手書きのメリット
自分の手で描くことで、より記憶に定着しやすいと言われています。色や線の太さを自由自在に変えられるため、創造性が刺激されやすいのも特徴です。

手書きのマインドマップ
デジタルのメリット
修正や項目の移動が簡単です。完成したマップをデータとして保存・共有しやすいので、ビジネスシーンにも向いています。まずは気軽に始められる手書きから試してみて、目的に応じてデジタルツールと使い分けるのがおすすめです。

デジタルマインドマップ
会議の議事録をマインドマップで革新する方法
退屈になりがちな会議の議事録も、マインドマップを使えば劇的に変わります。従来の議事録が「決定事項の記録」であるのに対し、マインドマップ議事録は「議論の流れの可視化」です。
マインドマップ議事録の作成手順
中心に会議のテーマを書き、主要な議題ごとに枝を伸ばします。そして、誰がどんな発言をしたか、どんなアイデアが出たかをキーワードでつなげていくだけです。
こうすることで、話が脱線してもすぐに本筋に戻れますし、後から見返した時も、なぜその結論に至ったのかが一目瞭然になります。議論の全体像が見えるので、参加者全員の認識を合わせるのにも役立ちます。