高校1年生の「情報」指導攻略

【高1情報】情報社会を生き抜く力!〜データとプログラミングの基礎〜

この教科で何を理解させるのか

高校1年生の情報科は、すべての生徒が情報社会の責任ある担い手となるための基礎を築く、極めて重要な教科です。指導の核となるのは、情報技術の基礎(コンピュータの仕組み、ネットワークなど)を理解させること、情報リテラシー、情報モラル、情報セキュリティに関する知識を深めること、そして簡単なプログラミングを体験し、論理的思考力を養うことです。

生徒にとっては、単なるPC操作の習熟に留まらず、情報がどのように生成され、伝達され、社会に影響を与えるのかを理解し、情報を主体的かつ倫理的に活用する力を身につけることが目標となります。

指導の目標:AIネイティブ世代の知のフロンティアを開拓する

指導目標は、「情報社会への適応力と創造性を育む」ことです。情報技術が社会に与える影響を多角的に理解させ、倫理的な視点を育みます。また、「デジタルツールを表現や記録、情報収集の一助として活用する」だけでなく、プログラミングなどを通して、自らがデジタルな価値を創造する力を養います。

具体的な指導法:アナログとデジタルの手立て

アナログの手立て:思考の深化と対話

プログラミング的思考の養成: プログラミング的思考を養うためのカードゲームやパズルを活用します。コンピュータを使わずに、アルゴリズム(問題解決の手順)を考える活動を通して、論理的思考の基礎を楽しく学びます。

情報の真偽を見分ける訓練: 複数の新聞記事を比較検討し、同じ出来事がどのように異なって報じられているかを分析させます。事実と意見を区別したり、発信者の意図を推測したりする訓練を通して、情報の真偽を見分けるクリティカルな視点を養います。

デジタルの手立て:情報活用と創造的探究

プログラミング体験: プログラミング学習サイトやアプリを使って、簡単なプログラムを作成します。試行錯誤を繰り返しながら、自分の書いたコードでコンピュータが動く達成感を味わわせることが、学習意欲を引き出す鍵となります。

最新技術の調査と考察: インターネットで最新の情報技術(AI、IoT、メタバースなど)に関する情報を収集し、技術が社会に与える影響について考え、発表させます。

情報セキュリティの学習: 情報セキュリティに関するオンライン教材を活用し、パスワード管理の重要性、ウイルス対策、フィッシング詐欺の手口などを具体的に学びます。

指導の要:アナログとデジタルの最適なバランス

高校1年生の情報科では、「アナログな思考活動で論理の基礎を固め、デジタルツールでプログラミングの基礎を習得し、情報社会の課題について考察させる」というバランスが有効です。

コンピュータを使わない活動で本質的な思考力を養い、その思考力を基盤としてデジタルツールを創造的に使いこなす。この流れが、情報社会を賢く、力強く生き抜く力を育てます。

学習成果を測る評価の視点

評価は、知識だけでなく、思考力や実践的なスキルを評価します。

アナログ評価: 論理的思考力や、情報の真偽を見分ける能力を、レポートやグループディスカッションで評価します。

デジタル評価: プログラミングの基礎知識とプログラミングによる問題解決能力、そして情報技術に関する情報収集・分析能力を、実習課題や発表で評価します。

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