小学校3・4年生の「図画工作」指導攻略

6. 図画工作:素材と表現の冒険!〜身の回りからアートを生み出そう〜

図画工作の授業では、創造的な発想と表現の工夫を促すことが目標です 。デジタルツールを表現の幅を広げ、情報を共有する手段として活用し、子どもたちが身の回りの素材から自由な発想でアートを生み出す喜びを味わえるように導きます。

教師視点:創造的な発想と表現の工夫

3年生・4年生の図画工作では、既成概念にとらわれず、自由に発想する力を育むことが重要です 。多様な表現方法や素材の活用を促し、表現の幅を広げるとともに 、作品を通して自己肯定感やコミュニケーション能力を養います 。

目標設定のポイント:

  • 「身の回りからアートを生み出す」という目標は、日常の中に芸術を見つける視点を養い、既存の素材にとらわれずに自由に表現する力を育むことを意味します。
  • デジタルツールを「表現の可能性を広げ、作品を共有する」手段として活用し、より多様な表現方法に挑戦する目標を組み込みます。

アナログとデジタルのバランスを意識した手立て:

アナログな手作業で素材の特性を体験: 粘土、木、布、紙など、様々な素材の特性を活かした制作は、子どもたちの五感を刺激し、素材が持つ多様な表情を感じ取る力を養います 。身の回りにある不用品を再利用した工作は、創造性を刺激し、持続可能な社会への意識を育むきっかけにもなります 。

デジタルで表現の幅を広げ作品発表: デジタルペイントソフトで絵を描かせたり、簡単な3Dモデリングツールで立体を構成させたりすることは、アナログでは難しい表現に挑戦する機会を与えます。制作過程を写真や動画で記録し、オンラインで作品発表会を行うことで、作品の保存や共有が容易になり、友達の作品から刺激を受け、新たな発想を得るきっかけにもなります 。例えば、アナログで作った立体作品を3Dスキャンしてデジタル空間で共有し、鑑賞会を行うことも可能です。

バランスのポイント: アナログな素材体験と手作業を重視し、デジタルツールで表現の可能性を広げ、作品を共有するハイブリッドな指導が有効です 。デジタルは「表現のキャンバス」として、子どもたちの創造性をさらに引き出す役割を担います。

評価の視点:工夫、発想力、自己表現、デジタル活用の工夫

アナログ評価: 制作過程における「工夫や発想力」(素材の組み合わせ方、新たな表現方法への挑戦など)、そして「作品を通しての自己表現」(作品に込めた思いを言葉で伝えられるか)を観察し、評価します 。

デジタル評価: デジタル作品の「オリジナリティや表現の多様性」(デジタルツールを使ってどのような新しい表現に挑戦したか) 、オンラインでの作品発表における「工夫」(作品の説明方法、レイアウトなど)を評価します 。デジタルツールを単なる描画ツールとしてだけでなく、自分のアイデアを形にするための積極的な手段として活用しているかを見ることが重要です。

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