小学校3・4年生の「算数」指導攻略

2. 算数:分数・小数ミステリー!〜隠された法則を見つけ出せ〜

算数では、計算の習熟と論理的思考の発展を促すことが目標です。プログラミング的思考の基礎を体験させることで、問題解決のプロセスを論理的に考える力を育みます。

教師視点:計算の習熟と論理的思考の発展

3年生・4年生の算数では、計算の仕組みを理解させ、正確かつ効率的に計算する力を育むことが重要です。分数や小数を具体的な状況と結びつけ、日常生活での活用を意識させるとともに、図形を通して空間認識能力や論理的な思考力を養います。

目標設定のポイント:

  • 「分数・小数ミステリー」というコンセプトは、抽象的な概念である分数や小数を、子どもたちが自ら「隠された法則」を見つけ出すように探求する目標を設定します。
  • プログラミング的思考の基礎を体験させることで、論理的に物事を順序立てて考える力を育む目標を組み込みます。

アナログとデジタルのバランスを意識した手立て:

アナログな反復練習と具体物操作: 筆算の反復練習は、計算力を高める上で不可欠です。分数や小数をピザやチョコレートを例に具体物で分割して理解させる活動は、抽象概念を直感的に把握するのに役立ちます。図形を紙で切ったり折ったりして性質を体験的に学ぶことは、空間認識能力を養います。

プログラミングによる数学的思考の視覚化: Scratchなどのビジュアルプログラミングツールで、図形や計算の仕組みを自分でプログラムして動かすことは、数学的な概念を視覚的に理解させ、論理的思考力を育むのに非常に効果的です。例えば、正多角形を描くプログラムを作成することで、角度や辺の長さの関係を直感的に理解できます。表計算ソフトで簡単なデータ整理を体験させることは、情報分析の基礎となります。

「ミステリー」という物語性の導入: 「分数・小数ミステリー」というテーマを設定し、分数や小数が持つ「隠された法則」を解き明かす「探偵」のような役割を子どもたちに与えることで、学習への意欲を高めます。複雑な問題をシンプルに考えるための「暗号」や「ヒント」を提示するなどの工夫も有効です。

評価の視点:思考プロセス、概念理解、プログラミング的思考

アナログ評価: 複雑な計算問題における「思考プロセス」を重視します。分数・小数の概念理解度、図形問題における空間認識能力を、子どもたちの説明や作図を通じて評価します。単に正誤だけでなく、なぜそのように考えたのかを説明させることで、思考の深さを測ります。
デジタル評価: プログラミング課題における論理的思考力(例えば、効率的なプログラムを組めているか、エラーの原因を特定できるかなど)や、表計算ソフトでのデータ整理の正確さを評価します。デジタルツールを通して、子どもたちが論理的に問題を解決しようとする姿勢を見ることが重要です。

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