2. 算数:かずの国の宝探し!〜数と計算の魔法を覚えよう〜
算数では、数の概念を直感的に理解させ、具体的な操作を通して計算の意味を把握することが目標です。同時に、デジタルツールを使った数操作の楽しさを知ることで、算数への抵抗感をなくし、積極的に学習に取り組む姿勢を育みます。
教師視点:数の概念の定着と論理的思考の芽生え
1年生・2年生の算数では、数の量的な感覚を養い、「なぜそうなるのか」という算数的な思考の楽しさを伝えることが肝要です。日常生活の中に算数を見つける視点も育んでいきます。
目標設定のポイント:
- 単に計算ができるだけでなく、数の概念を「直感的」に理解させることを重視します。具体的な操作を通じて、計算が単なる記号の操作ではないことを体感させる目標を設定します。
- デジタルツールを「数操作の楽しさ」を知るきっかけとして活用する目標を設定し、算数への興味・関心を高めます。
アナログとデジタルのバランスを意識した手立て:
具体物操作による深い理解: ブロックや積み木、おはじきなどの具体物を使った足し算・引き算の操作学習は、数の増減や集合の概念を視覚的・触覚的に理解させる上で不可欠です。また、お店屋さんごっこでお金の計算を体験させるなど、日常生活と結びつけた活動は、算数が現実世界とつながっていることを実感させ、学習意欲を高めます。
ゲーム感覚のデジタル練習: タブレットの知育アプリで数を数えたり、足し算・引き算を視覚的に操作させたりすることは、計算練習をゲーム感覚で行わせる上で非常に有効です。AR(拡張現実)アプリを活用し、現実空間に数を重ねて表示させることで、数と量をより直感的に結びつけることも検討できます。デジタルツールは、反復練習を飽きさせずに行うための強力なツールとなります。
「宝探し」という物語性の導入: 「かずの国の宝探し!」といったテーマを設定し、数や計算が「宝の地図」を読み解く「魔法」であると位置づけることで、学習に物語性を付与できます。例えば、特定の計算問題を解くことで次のヒントが得られるなど、子どもたちの探究心をくすぐる仕掛けを取り入れます。
評価の視点:理解度と習熟度、そして意欲
アナログ評価: ブロックや具体物を用いて、「5+3の答えが8になるのはどうして?」と問いかけ、自分の言葉や操作で説明できるかを確認することで、数の概念を正確に理解しているかを評価できます。また、日常生活で数を意識しているか、例えば「お菓子をみんなで分けるにはどうしたらいいかな?」といった質問を通じて確認することも重要です。この評価は、単なる正誤だけでなく、思考プロセスを重視します。
デジタル評価: 計算アプリの正答率や解答時間、難易度別の挑戦履歴を記録することで、子どもたちの習熟度を客観的に把握できます。また、どの問題でつまずきやすいかといった傾向もデータから読み取ることができ、個別最適化された指導に役立てられます。デジタルツールを活用することで、子どもたち自身も自分の成長を視覚的に確認でき、次の目標設定につなげることができます。