小学校1・2年生の「道徳」指導攻略

7. 道徳:こころのきらめき探し!〜大切な気持ちを見つけよう〜

道徳の授業では、豊かな心と倫理観の芽生えを促すことが目標です。デジタル教材で多様な視点を知り、議論の基礎を学ぶことで、子どもたちが自らの心と向き合い、他者と共感する心を育むことを目指します。

教師視点:豊かな心と倫理観の芽生え

1年生・2年生の道徳では、具体的な場面を通して、人間関係や社会のルールについて考えさせることが重要です。自分の心や友達の気持ちに寄り添い、共感する心を育むとともに、善悪の判断基準を育み、より良い生き方を考えるきっかけを提供します。

目標設定のポイント:

  • 「こころのきらめき探し!」という目標は、子どもたちが日常生活の中で見落としがちな「大切な気持ち」や「価値」を自ら発見できるように導くことを意味します。
  • デジタル教材で「多様な視点を知り、議論の基礎を学ぶ」ことで、情報化社会における倫理観や多文化共生の基礎を育む目標を組み込みます。

アナログとデジタルのバランスを意識した手立て:

アナログな対話と共感体験: 具体的な場面設定の紙芝居や読み聞かせを通して、登場人物の気持ちを考えさせることは、共感力を育みます。友達と話し合い、互いの意見を聞き合うグループワークは、他者の多様な考えに触れ、自分の意見を形成する力を養います。ロールプレイングを通して、異なる立場を体験することも有効です。

デジタル教材で多様な情報や視点を提供: デジタル教材(動画、イラスト、音声)で、様々な道徳的課題や多様な背景を持つ人々の生活に触れさせることは、子どもたちの視野を広げ、多文化共生への意識を育みます。オンラインアンケートで意見を集約し、可視化することは、クラス全体の意見の傾向を把握し、議論を深めるきっかけとなります。

バランスのポイント: アナログな対話や共感体験を深め、デジタル教材で多様な情報や視点を提供し、議論のきっかけとするハイブリッドな指導が有効です。デジタルは「心の広がり」を支援する役割を担います。

評価の視点:思考の深さ、傾聴姿勢、行動への意欲、デジタル活用における倫理観

アナログ評価: 道徳的課題に対する「思考の深さ」、友達の意見に「耳を傾けようとする姿勢」、そして「行動への意欲」を観察し、評価します。例えば、「困っている友達にどう声をかけるか」という問いに対して、具体的な行動を考えられるか、友達の発表を真剣に聞いているかなどを見ます。

デジタル評価: デジタル教材から得た「気づき」(例えば、動画を見てどんなことを感じたか)、オンラインでの意見表明における「倫理的な態度」(例えば、匿名アンケートでも相手を傷つけるような言葉を使わないか、など)を評価します。AI時代に必須となる情報倫理の基礎を育む視点から、デジタル活用を評価することが重要です。

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